犬が下痢をしたらどうしたら良い?考えられる原因と対処法を徹底解説

「愛犬が下痢になってしまった原因ってなんだろう?」

「愛犬が下痢をしていたら病院に連れて行った方が良いのかな?」

「自宅でできる下痢の対処法はあるの?」

愛犬が下痢になってしまってこのような疑問をお持ちではないでしょうか?

いつもと違う愛犬の便の状態を見ると心配になってしまいますよね。

この記事では、

  • 犬が下痢になってしまう原因
  • 犬が下痢になってしまったときに病院に行くべき症状
  • 犬が下痢をしたときに自宅でできる対処法

について、詳しく解説しています。

この記事を読めば、愛犬が下痢をしたときに正しい対処法を行うことができるようになりますよ。

ぜひ、最後までご覧ください!

犬が下痢になってしまう原因はなに?

犬が下痢になってしまう原因はなに?

下痢は、犬を飼育しているとよく見られる症状のひとつで、珍しいことではありません。

しかし、中には感染症や病気が隠れている場合があるため、愛犬が下痢になってしまった原因を知ることが大切です。

犬が下痢をしたときに考えられる原因は、以下のとおりです。

  • 食べ慣れていないフードやおやつを食べた
  • 誤食による中毒
  • 環境の変化によるストレス
  • ウイルスや寄生虫などの感染症
  • 消化器の病気
  • 食物アレルギー

では、それぞれ解説していきますね。

犬の下痢の原因①食べ慣れないフードやおやつを食べた

犬の下痢の原因①食べ慣れていないフードを食べた

犬は、いつも食べているフードから1日で新しいフードに変えたり、食べ慣れていないおやつを与えたりすることで、下痢をすることがあります。

特に子犬の頃は消化器官がまだ未熟のため、フードを急に変えてしまうと下痢になってしまう可能性が高いです。

フードを変更する場合は、1日ですべてのフードを切り替えるのではなく、1週間くらい時間をかけて少しずつ新しいフードの量を増やしていきましょう。

また、フードを食べすぎても下痢になることがあるので、フードのパッケージに記載されている1日の規定量を守って、適切な食事管理を行うようにしてください。

犬の下痢の原因②誤食による中毒

犬の下痢の原因②誤食による中毒

犬が食べてしまうと中毒症状のひとつとして下痢をしてしまう食べ物があります。

誤って与えてしまわないように、犬に害のある食べ物を把握しておきましょう。

  【犬にとって害のある食べ物】

  • チョコレート
  • アボカド
  • イカ、タコ
  • 生の豆やナッツ類
  • ネギ類(タマネギ・長ねぎ・ニラ・にんにく)
  • カフェインの含まれる飲み物(コーヒー・緑茶・紅茶)

上記のように、人間が食卓で口にする機会の多いものでも、犬にとっては害となる食べ物がたくさんあります。

ふとした瞬間に愛犬が誤食してしまわないように、気をつけましょう。

犬の下痢の原因③環境の変化によるストレス

犬の下痢の原因③環境の変化によるストレス

犬は、人と同じようにストレスを感じると下痢をすることがあります。

新しい家族が増えたり、長時間一人で留守番をすることは、犬にとってストレスになります。

その他にも犬にとってストレスとなる環境は以下のとおりです。

  【犬にとってのストレス】

  • 長時間の留守番
  • ペットホテルに預けられた
  • 新しい家族が増えた
  • 引っ越しなどの環境の変化
  • 急激な温度変化
  • 飼い主のライフスタイルの変化
  • 散歩の時間が足りず運動不足

ストレスが原因で下痢をしている場合は、原因を解消してあげることで症状がおさまることが多いです。

1人の時間が増え運動不足になっているなら、犬と一緒に遊んであげる時間や散歩の時間をしっかりと確保してあげることで、ストレスのない生活を送らせてあげましょう。

犬の下痢の原因④ウイルスや寄生虫などの感染症

犬の下痢の原因④ウイルスや寄生虫などの感染症

犬は、ウイルスや寄生虫に感染すると症状の1つとして下痢をすることがあります。

特に注意したいのは、パルボウイルス、犬ジステンバーウイルス、犬コロナウイルスなどの感染症。

これらのウイルスは強い感染力を持っており、子犬や高齢犬が感染すると免疫力が弱く重症化しやすいので、気をつけなくてはなりません。

犬の混合ワクチン接種で予防することができるので、必ず接種するようにしましょう。

また、母犬から子犬へ感染する「回虫」や、ペットショップなどの施設で感染例の多い「ジアルジア」「トリコモナス」「コクシジウム」などの寄生虫によって下痢を起こすこともあります。

回虫は、ほとんどが無症状で、犬の体の中で成長したあと、下痢や嘔吐などの症状が出てきて原因が発覚することが多い寄生虫で、人間にも寄生することがあります。

一度、薬で駆除したとしても散歩中に落ちている他の犬の便などからもらってしまうことも多いので、気をつけましょう。

犬の下痢の原因⑤消化器官の病気

犬の下痢の原因⑤消化器官の病気

下痢の原因には、胃や腸、肝臓や膵臓などの消化器官に関わる器官に異常がある場合もあります。

消化器の病気には以下のようなものが挙げられます。

  • 急性胃腸炎
  • 炎症性腸疾患
  • 腸リンパ管拡張性
  • 炎症性結直腸ポリープ
  • 大腸炎

下痢以外の嘔吐や食欲不振、元気がないなどいつもと違う症状が見られた場合は、早めに動物病院を受診するようにしましょう。

犬の下痢の原因⑥食物アレルギー

犬の下痢の原因⑥食物アレルギー

犬は、フードに含まれる原材料の中に、アレルギー反応が現れると下痢をすることがあります。

いつも特定の食べ物を与えると下痢を起こす場合は、食物アレルギーの可能性があるので、動物病院を受診しましょう。

食物アレルギーを判断するには、病院で血液検査を行い、アレルギーの検査をすることでアレルゲンを特定することができます。

犬が食物アレルギーになりやすいとされるのは、以下のような原材料です。

〈アレルゲンになりやすい原材料〉

  • 小麦
  • とうもろこし
  • 鶏肉
  • 牛肉
  • 大豆
  • 乳製品

食物アレルギーの原因となるタンパク質を変えることで、症状が改善されるため、アレルゲンとなる原材料が含まれないドッグフードを選びましょう。

小麦やとうもろこしは、原価が安いため、安価なドッグフードにかさ増しのために含まれていることが多いですが、食物アレルギーの原因となるだけではなく、犬の消化にも良くないのでおすすめできません。

小麦やとうもろこしが含まれていない穀物フリーという表記のあるフードを選ぶことで、食物アレルギーを発症するリスクを軽減させることができます。

アレルゲンとなる原材料が含まれていない穀物フリーのドッグフードに切り替えて、愛犬の下痢の原因を取り除いてあげましょう。

犬が下痢をしたときに病院へ行くべき症状とは?

犬が下痢をしたときに病院へ行くべき症状とは?

犬が下痢をしたときに病院へ行くべきか、自宅で様子を見るべきかどう判断すれば良いの?

下痢は、犬にとってはよく見られる症状のひとつなので、病院に連れて行こうか迷われる飼い主さんも多いかと思います。

しかし犬の下痢には、病気が隠れている場合があるので、しっかりと症状を見極めて判断することが必要です。

早めに動物病院に行った方が良い犬の下痢

犬の痢が3日以上続いており、下痢をしている以外にも元気がなかったり、嘔吐や食欲不振の症状がある場合は、病気や感染症の可能性が高いです。

子犬や老犬が下痢をしている場合は、体力や免疫力が低く体調が悪化しやすいため、早めに動物病院を受診しましょう。

また、以下のような症状がある場合も、早めに動物病院を受診してください。

  〈動物病院に行くべき症状〉

  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 真っ黒い便や、血が便に混ざっている
  • 水のような下痢を何度も繰り返す
  • 嘔吐や食欲不振など下痢以外にも症状がある
  • 3日以上下痢をしている
  • 子犬や高齢犬である

動物病院を受診する際は、下痢の症状や回数、その他の症状をしっかりと伝えられるようにしておくことが大切です。

その他にも、普段与えているドッグフードやおやつの種類、環境の変化はなかったかなど、問診を受けることになるため、愛犬の様子をよく観察しておくようにしましょう。

犬の下痢の診察として、動物病院では便の検査を行い、寄生虫の有無を調べます。
病院だけでは採取するのは難しいので、事前になるべく新鮮な便(大人の親指程度の量)を持参してくださいね。

動物病院では、便の検査や血液検査も行うと、検査の費用だけでも高額になることがあるので、ペット保険の加入も検討しておくと良いでしょう。

2〜3日自宅で様子を見ても良い犬の下痢

下痢をしている以外は、普段と様子が変わらず食欲があり元気な場合は自宅で様子を見てみましょう。

  〈自宅で様子を見ても良い症状〉

  • 下痢の頻度が少ない
  • 便に血が混ざっていない
  • 嘔吐をしていない
  • 元気や食欲もありいつも通り
  • フードを変更したなど下痢の理由が明確

いつもと変わらない状態とはいえ、下痢をしている愛犬を自宅に置いて出かけるのは心配!という方には、ペットカメラの利用がおすすめです。

長時間の留守番は、犬にとってはストレスとなり、下痢をしてしまうこともあります。

しかし、ペットカメラを利用すれば、カメラ越しに愛犬に声をかけることができるので、愛犬のストレスを軽減させることもできるでしょう。

万が一、留守中の愛犬に異変があったときでも、ペットカメラを通して様子を知ることができるので安心です。

犬が下痢をしたときに自宅でできる対処法

犬が下痢をした時に自宅でできる対処法

犬が下痢をしたときに自宅でできる対処法は、以下のとおりです。

  • 消化器に配慮した食べ物を与える
  • 半日から1日程度の絶食をさせる
  • 水分補給をさせる

では、それぞれ解説していきますね。

犬の下痢の対処法①消化器に配慮した食べ物を与える

犬が下痢をしているときは、消化の良い食べ物を少しずつ与えましょう。

消化に良い食べ物は、体の中で栄養がしっかり吸収されるため便の量が少なくなります。

タンパク源としておすすめなのは、脂肪分が少なく消化しやすい鶏ささみや鶏胸肉、白身魚。

その他には、食物繊維が豊富に含まれており、消化にも良いサツマイモやカボチャ、おからなどもおすすめです。

いつも与えてるフードに加熱した消化に良い食べ物をトッピングして与えることで、便が固まりやすくなります。

  〈消化に良い食べ物〉

  • 鶏ささみ
  • 鶏胸肉
  • 白身魚
  • さつまいも
  • かぼちゃ
  • おから

犬の下痢の対処法②半日から1日程度の絶食をさせる

下痢の症状だけで、他はいつもと変わらず元気な場合は、半日から1日程度、フードやおやつなどを与えず、絶食をさせると下痢の症状が改善される場合があります。

下痢をしているときは、食べ物が消化器官を通るだけで刺激になるため、胃や腸を休ませることが大切です。

下痢がおさまったら、いきなりいつものフードに戻すのではなく、ふやかしたフードやウェットフードなど消化しやすいものを温めて与えましょう。

注意点としては、3〜4ヶ月くらいの子犬の場合は、長い時間、絶食させてしまうと空腹で血糖値が下がってしまい、低血糖になってしまうことがあるので、絶食させる方法はおすすめできません。心配な方は、動物病院を受診しましょう。

犬の下痢の対処法③水分補給をさせる

犬は、下痢になると脱水症状になりやすいので、水分補給をしっかりと行ってください。

冷たい水は胃や腸に負担をかけてしまうため、常温の水を与えましょう。

また、下痢をしているときは、体の水分が失われている状態ですので、体に吸収されやすい水分やミネラルを摂取できる経口補水液を与えるのがおすすめです。

まとめ

まとめ

ここまで犬が下痢になってしまう原因や対処法について解説してきました。

この記事をまとめると以下のとおりです。

  • 犬が下痢をしてしまう原因は、フード変更や環境の変化、誤食、食物アレルギー、感染症、病気の可能性がある
  • 3日以上下痢が続き、下痢以外にも嘔吐や食欲不振の症状がある場合は、病気や感染症の可能性があるため動物病院を受診する
  • 下痢をしている以外は元気があり、食欲もある場合は自宅で様子を見ても良い
  • 自宅でできる対処法は、消化器に配慮した食べ物を与える、半日から1日程度の絶食をさせる、水分補給をしっかり行う

犬の下痢は、ほとんどの場合が一過性のタイプで、2〜3日様子を見るとよくなるケースが多いです。

しかし、中には他の病気が隠れていたり中毒を起こしている可能性もあるので、しっかりと原因を把握することが大切です。

下痢以外の症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。