ペットの万が一の備えとして、ペット保険は有効な手段の1つです。
しかし、本当にペット保険への加入は必要なのでしょうか?
ペット保険に加入するメリット・デメリットとともに、ポイントを確認しましょう。
ペットの種類ごとに気になる保険や、選び方については下記の記事をご参照ください。
犬や猫に最適な商品や、後悔をしないためのポイントをご紹介しております。
ペット保険って一体どんな役割があるの?本当に必要?
目次
ペット保険はペットの健康を守るための、大事な備えの1つです。
人間とは異なり、動物病院での費用は全額が飼い主さんの支払いとなります。
充分な貯蓄などがないと、もしもの時の対応が難しくなります。
しかし、貯蓄には時間もかかり、思い通りに進まないといった場合もあります。
そういった事態を防ぐために保険へ加入をしておくと、安心して病院へ向かえます。
現状、日本でのペット保険への加入率は10%前後と高くありません。
反対に欧米では30%以上と、多くの飼い主さんが病気や怪我に備えています。
日々の支払いは増えますが、安心を買うといった意味では加入をしておくことをおすすめします。
ペット保険に入るメリットとデメリットを学ぶ
ペット保険に入ることで発生する、メリットとデメリットは何でしょうか。
それぞれのポイントを確認した上で、本当に必要なのかを確認しましょう。
特に商品を選ぶ際でもデメリットにつながる点には、注意をしておくと最適な保険選びにつながります。
ペット保険に加入するメリット
ペット保険に入った際の、メリットをお伝えします。
内容を知ることで、どういった場面に役立つかイメージもつきやすくなります。
保険自体に申し込みをするかどうかの判断材料として、ご活用ください。
治療費の心配が不要になる
ペット保険には貯蓄性はなく、掛け捨て型の商品です。
しかし、補償をされている間はペットの病気や怪我について、保険金が支払われます。
金額の割合は、商品やプランによって変わります。
100%補償されるタイプもありますが、その場合は保険料が高額となってしまいます。
より気軽に利用するには、50%か70%の商品を選ぶと良いでしょう。
手頃な価格と補償を両立している場合が、多いためです。
治療費の心配をせずに病院を利用したい場合には、ペット保険は最適です。
ペットの健康を守るために高度な治療も選択しやすい
治療費が補償されるため、自身で払う金額は大きく下がります。
そのため、費用のかかるガンや糖尿病といった高度な治療も、支払いの総額は少なくなります。
値段の心配がなくなるため、完治に必要な施術を選択しやすくなります。
若い内や小さい怪我であれば、飼い主さんだけで負担できるでしょう。
しかし、シニアや大きな病気の時に、迷わずに最善の方法を取るサポートとしてペット保険はおすすめです。
ペット保険に加入するデメリット
続いてペット保険に加入した際のデメリットを、考えてみます。
特にどういった点が問題となる可能性があるかを、知っておきましょう。
もし、保険に入ると決めた場合でも、下記の内容を頭に入れて検討をしましょう。
場合によっては使用しない場面がある
ペット保険は健康状態によっては、使用をしない場面が発生することがあります。
健康のまま病院に行くこともあまりなく、寿命を全うした場合などです。
しかし、年齢を重ねるにつれて病気が増えることがほとんどのため、そのような場面はそう多くは発生しません。
病院に通う必要が発生した時に、治療費を補償してもらえる保険は安心材料となります。
掛け捨てのため使用しなかった時の料金は、もったいなくなってしまいます。
金額とのバランスを見た上で、検討してください。
免責期間や金額で保険料が適用されない
保険には免責期間や金額が、設定されている場合があります。
免責とは保険会社が責任を免れる状態をいい、保険金の支払いが免除となります。
該当期間や金額内に怪我や病気にかかっても補償がされず、自身での負担が必要です。
中には設定されていない商品もあるため、なるべく都合に合わせて使えるタイプを選びましょう。
また、期間が用意されている場合は、日数や金額について確認してから申し込みましょう。
ペットの種類によって罹りやすい病気や怪我を知る
保険を利用するかどうかの判断材料として、罹りやすい病気や怪我を知っておくと安心です。
犬や猫はもちろん体格によっても異なるため、万が一を考えて知っておきましょう。
犬に多い病気や怪我
まずは犬に多い病気や怪我を、ご紹介します。
体格によって異なるため、自身のペットの体型に応じて内容を確認してください。
小型犬
小型犬は地面との距離が近いため、特に足や腰に負担がかかりやすいです。
胴長短足の犬種はヘルニアや、膝の怪我や病気への対策や注意をしましょう。
小型犬に多い病気などは、以下の通りです。
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 椎間板ヘルニア
- 結膜炎・緑内障
- 膝蓋骨脱臼
- 水頭症
僧帽弁閉鎖不全症は心臓の左心房と、右心房の間にある僧帽弁が何らかの原因で変性し、閉鎖不全を起こしてしまう病気です。
特にマルチーズやキャバリアといった犬種に多く、10歳を超えると発症しやすくなります。
また、チワワといった犬種では、脳脊髄液が溜まってしまう水頭症も多く見られます。
大型犬
次に大型犬に多く見られる怪我などを、確認します。
急激に身体のサイズが変わるため、膝や股関節への負担が大きくなります。
胃などの内臓に関する病気も起きやすいため、日頃から注意をしておくといいでしょう。
- 甲状腺機能低下症
- 骨肉腫
- 股関節形成不全症
- 拡張型心筋症
- 胃拡張・胃捻転症候群
甲状腺機能低下症では、全身の代謝がよくなりすぎることで体重が増えないといった症状がみられます。
体温低下に伴い寒がりになる、疲れやすいといった症状が増えた際は注意をしましょう。
胃捻転は文字通り胃が何らかの原因で捻転してしまい、全身の状態を急激に悪化させてしまいます。
循環症状やショック症状を、起こしてしまう場合もあります。
急激な体調不良時の対応のためにも、保険への加入を検討しておきましょう。
また、犬全体に多く見られる病気は、以下の一覧です。
- 消化器系疾患
- ガン
- アトピー性皮膚炎
- ヘルニア
- 虫歯や歯周病
- 外耳炎
特に外耳炎は年齢や犬種を問わずに、よく見られる症状のため耳をかきすぎないように見てあげるようにしましょう。
そのほか消化器系疾患も、年齢を問わずによく起こりやすい病気です。
嘔吐や下痢といった内容も含めて、気になる内容はすぐに病院を訪れるようにしましょう。
猫に多い病気や怪我
猫に多い病気や怪我も、併せてご紹介します。
猫を飼っている方は、どんなリスクがあるかを知った上で飼育をしましょう。
- 膀胱炎
- 嘔吐
- 結膜炎
- 慢性腎臓病・腎不全
- 猫風邪
- 糖尿病
猫は特に高齢になると、腎臓に関する病気に罹りやすいです。
慢性腎臓病は一度かかると進行する病気のため、常に治療に備え続ける必要が出てきます。
また、猫風邪はくしゃみや鼻水といった軽い症状から、入院が必要となるケースもあります。
伝染病であり、年齢に関係なくかかる可能性があります。
ペットの不調を感じたら、すぐに病院へ行って確認をすることが健康を守るきっかけにつながります。
ペット保険を選ぶ時に気を付けるべき点
ペット保険に加入すると決めたけれど、どれを選べばいいかわからないといった方にポイントをお伝えします。
月々の料金と補償される内容とのバランスを比較して、最適な商品をえらんでください。
補償内容は本当に必要な内容か
商品によって保証される内容には、違いがいくつかあります。
基本的に罹りやすい病気や怪我については、補償をされています。
また、ワクチン接種や予防に関する内容は、保険金が支払われる対象ではありません。
しかし、それ以外の部分で必要な内容が揃っているかを、調べましょう。
特に、歯周病や皮膚炎といった病気はカバーされない場合があります。
なるべく、カバー範囲の広い商品を選びましょう。
さらに、補償の割合や付帯サービスも併せて確認すると、より安心です。
どの程度の負担を希望するのか、賠償責任についても対象となるかを調べておきましょう。
獣医師への相談サービスや、迷子の捜索サポートがあるともしもの時にも備えられます。
生涯に渡って払いやすい金額になっているか
保険は加入をしてから生涯にわたって、お金を払い続ける必要があります。
短期間であれば高額でも払い続けられる可能性はありますが、長期間となると難しくなります。
また、年齢が上がるにつれて保険料も、増額をされるのが一般的です。
最初は手頃だったが、シニアになってからは支払いが厳しいとなると、健康維持ができなくなります。
最初の料金はもちろん、年々どのように増額されるのか、何回上がるのかを調べましょう。
治療費以上に、保険を利用する上で大事な点とも言えます。
ペットが怪我や病気をする前に加入を検討する
ペット保険には怪我や病気をする前に、加入をすることをおすすめします。
一度罹ったことのある病気などは、補償の対象から外れる場合があるからです。
場合によっては加入を断られる、条件付きとなる可能性があります。
また、免責期間が設けられている場合には、健康な内にその期間を終えておくとより安心です。
さらに、小さいうちであれば、月々の保険料は高くありません。
加入に関する条件もほとんどをクリアできる可能性が高いため、早めに検討をしておくことが大事です。
万全な状態でペットの健康状態を守るためにも若いうちから備えて、シニア期を迎えましょう。
保険への加入や更新の条件を把握する
申し込みをする際は、年齢についてや更新に関する条件も把握しましょう。
特に加入の上限年齢は、商品によって異なります。
8歳までの場合もあれば、12歳まで対応しているなどさまざまです。
一緒に生活をし始めてすぐの場合は、年齢制限は問題ありません。
しかし、途中から入りたい、現在とは別の保険を検討している時には重要な項目です。
併せて保険料の上昇幅や、上限が設けられているかも調べましょう。
金額に上限がある場合は、月々の支払いの心配が減るため非常に嬉しい点です。
同時に更新をする時の条件も、確認しましょう。
更新は1年ごとで、病歴などを審査して結果を通知されます。
特に補償金額を使い切ってしまうと、更新のタイミングで金額が上がるケースがほとんどです。
また、支払いを滞納すると、更新はされなくなってしまいます。
口座振替のほかに、クレジットカードといった気軽に利用しやすい制度があると、より魅力的です。
更新はできるが、条件を提示される場合もあります。
保険金の受け取り状況や、病気の治療の経過によっては、特定の病気でお金が払われないケースがあります。
しっかりと保険を利用するために、申し込みをする前に内容を確認しましょう。
まとめ
ペット保険の必要性について、保険に加入するメリットや、デメリットと併せてご紹介しました。
ペットの種類によって、リスクのある病気などは異なります。
体格などによってリスクの高い内容を知っておくと、必要な補償を把握しやすくなります。
年齢や種類による危険性を、飼い主として理解しておきましょう。
自身にとって必要な内容であるか、補償内容はどうなっているかを確認してから検討しましょう。
万が一の時を考えて備えておくことで、ペットの健康を守り、長生きをサポートしてくれます。