犬にみかんを食べさせても大丈夫?与える際のポイントや注意点も解説

犬にみかんを食べさせても大丈夫?与える際のポイントや注意点も解説

栄養が豊富で体に良いとされているみかんですが、愛犬に与えても大丈夫なのか心配だという方も多いのではないでしょうか。

いつも同じエサを与えていると、たまには違ったおやつを食べさせてあげたいという気持ちにもなりますよね。

本記事では、犬にみかんを食べさせても大丈夫かどうかについて、与える際のポイントや注意したい点も踏まえ解説していきます。

ぜひ最後までご覧ください。

みかんの他にも、愛犬の誕生日に特別なおやつをあげたいという方は、ぜひこちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

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犬にみかんを食べさせても大丈夫?

犬にみかんを食べさせても大丈夫?

結論から述べると、犬にみかんを食べさせることは何の問題もありません。

基本的にみかんには犬にとって悪影響となるような成分は含まれておらず、愛犬の食事やおやつとして安全に与えることができます。

ですが、犬の中にはみかんの酸味を嫌う子も多いことから、みかんはあまり与えてはいけないとの認識を持っている飼い主さんも多いのではないでしょうか。

確かに犬にとってみかんは好き嫌いが分かれる食材ではありますが、与え方や量さえしっかりと意識すれば与えても大丈夫な食材なのです。

そのため、少し食べさせてみて愛犬が気に入る様であれば、エサやおやつのレパートリーとして取り入れてみると良いでしょう。

犬にみかんを食べさせる際の適量はどのくらい?

犬にみかんを食べさせる際の適量はどのくらい?

犬にみかんを食べさせる際の1日あたりの適量は、以下の通りです。(みかん1個=75g/34kcalとした場合)

体重 1日の適量 みかんのカロリー
超小型犬(体重4kg未満) 4房程度 13.6kcal
小型犬(体重10kg以下) 6房程度 20.4kcal
中型犬(体重25kg未満) 10房程度 34kcal
大型犬(体重25kg以上) 20房程度 68kcal

1日のうちに犬に与えてよいとされているおやつの量は、摂取カロリーの約10%ほどと言われています。

また、体の大きさや1日の運動量などを元に愛犬に合わせた量を与えるよう意識しなければなりません。

さらに、犬にみかんを食べさせる際は与え過ぎに注意しなければなりません。

というのも、みかんには犬があまり消化を得意としていない食物繊維が多く含まれており、食べすぎてしまうと消化不良を起こしてしまうかもしれません。

さらに、みかんは水分量がとても多いため、食べ過ぎにより下痢を引き起こす可能性も。

愛犬の体調に悪影響を及ぼさせないためにも、みかんを食べさせる際は必ず適量の範囲内で与えるようにしましょう。

犬にみかんを食べさせてはいけないケースを解説

犬にみかんを食べさせてはいけないケースを解説

以下のようなケースに当てはまる場合は、犬にみかんを食べさせないよう注意が必要です。

  • アレルギー持ちの場合
  • 薬を服用している場合
  • 子犬や老犬の場合
  • 腎臓や心臓に持病がある場合

それでは、各ケースについて詳しく解説していきます。

アレルギー持ちの場合

1つ目は、愛犬が「アレルギー持ちの場合」です。

人間にもアレルギーがあるように、犬にもアレルギーが存在します。

基本的にみかんは犬の体調に影響を与えないとされていますが、アレルギー症状を引き起こす可能性はゼロとは言い切れません。

もしもの事態を防ぐためにも、初めて愛犬にみかんを与える際は少量にする、もしくは病院などで相談をした上で食べさせるのがおすすめです。

食べさせた後に嘔吐や顔を痒がるような様子を見せた場合ば、早急に動物病院へ連れて行くようにしましょう。

薬を服用している場合

2つ目は、愛犬が「薬を服用している場合」です。

みかん・温州みかん・デコポンといった種類は安全ですが、柑橘類の多くはフラクノマリンという成分を含んでいます。

フラクノマリンには薬の濃度を上げる作用があり、飲み合わせによっては服用している薬の効果を増強してしまう恐れがあります。

基本的に、「甘夏みかん」「ポンカン」「いよかん」「ダイダイ」「安藤みかん」といったみかんに似た種類にも含まれているため、予想外の出来事を防ぐためにも十分注意しなければなりません。

また、愛犬が服用している薬と柑橘類との飲み合わせが気になるという方は、独自で判断せずかかりつけ先の病院に確認するようにしましょう。

子犬や老犬の場合

3つ目は、愛犬が「子犬や老犬の場合」です。

子犬や老犬は成犬に比べ消化機能が低い傾向にあり、食物繊維の多いみかんを与え過ぎてしまうと消化不良や下痢の原因となってしまう場合があります。

普段のエサとは異なる食べ慣れないものを上げる際は、少しずつ与えるようにしましょう。

腎臓や心臓に持病がある場合も注意

4つ目は、愛犬が「腎臓や心臓に持病がある場合」です。

みかんにはカリウムが含まれており、腎臓病や心臓病を患っている犬の場合は摂取量に注意しなければなりません。

不整脈やその他の心臓疾患を持っているペットの場合も注意が必要なため、みかんをあげようか迷う際は必ずかかりつけ先の医師と相談してから与えるようにしましょう。

犬にみかんを食べさせる際のメリットとは

犬にみかんを食べさせる際のメリットとは

犬にみかんを食べさせる際のメリットは、以下の4点です。

  • ビタミンが豊富で健康に役立つ
  • クエン酸の効果で夏バテの予防に
  • 抗酸化作用で老化の予防に
  • 胃腸の調子を整えてくれる

与え過ぎに注意したいみかんですが、適量の範囲内であればさまざまな効果をもたらしてくれます。

それでは、各メリットについて1つずつ解説していきます。

ビタミンが豊富で健康に役立つ

1つ目は、「ビタミンが豊富で健康に役立つ」という点です。

みかんにはビタミンC・βカロテン・βクリプトキサンチン・カリウム・ヘスペリジン・ペクチンといったさまざまな栄養が含まれており、それぞれ次のような効能があります。

ビタミンC

ビタミンCには鉄分の吸収促進・病気や老化の原因となる活性酸素の除去といった、さまざまな効能があります。

また、コラーゲンの生成も促進してくれるため、皮膚や肌を健康に保つといった効果があるのも特徴です。

犬は体内でビタミンCの合成が可能であるため、これまでビタミンCを摂取する必要はないと考えられていました。

しかし、犬もビタミン欠乏症になる可能性があるとの見方がなされているため、成犬以降のペットは定期的にみかんを通してビタミンCを摂取するのが良いでしょう。

βカロテン

βカロテンは緑黄色野菜などを中心に多く含まれている成分であり、水溶性ビタミンの1種です。

犬が摂取すること体内においてビタミンAに変換され、皮膚や眼、粘膜などを作るのに役立ちます。

その他に抗酸化作用もあり、病気の予防やアンチエイジングの効果なども見受けられるのが特徴です。

βクリプトキサンチン

βクリプトキサンチンは、ニンジンなどに含まれるオレンジ色の成分です。

犬の体内でビタミンAに変換された後、抗酸化作用・肝機能の向上・骨粗しょう症の予防などさまざまな効果をもたらしてくれます。

カリウム

カリウムは過剰に摂取した塩分を体外へ排出してくれる効果がある他、水分量を調節し高血圧を予防してくれる働きがあります。

ですが、先ほどもお伝えした通り老犬や腎臓の病気を患っているペットの場合はカリウムの摂取量に注意が必要なため、みかんを与える際は愛犬の健康状態をしっかりとチェックしましょう。

ヘスペリジン

ヘスペリジンは抗酸化作用があり、活性炭素の除去を行ってくれる成分です。

血流改善やストレスの軽減、血管の老化防止などの効能があります。

ペクチン

ペクチンは水溶性の食物繊維で、主に胃腸に効く成分です。

満腹感を与えてくれる他、血糖値のコントロールも行ってくれます。

しかし、何度も述べている通り犬は食物繊維の消化があまり得意ではないため、あげすぎには注意しなければなりません

クエン酸の効果で夏バテの予防に

2つ目は、「クエン酸の効果で夏バテの予防になる」という点です。

みかんに含まれるクエン酸には疲労回復の効能があり、エネルギーの補給にとても役立ちます。

さらに血流促進やミネラルの吸収促進、食欲増進などさまざまな効能があるため、夏の時期に与えることで愛犬の健康状態をよりよく保つ手助けをしてくれるでしょう。

抗酸化作用で老化の予防に

3つ目は、「抗酸化作用で老化の予防になる」という点です。

先ほどもご紹介した通り、みかんにはカロテノイドの1種であるβカロテンやβクリプトキサンチンといった抗酸化作用を持つ成分が含まれています。

これらの成分は活性酸素の発生を抑える・除去するといった効果があり、動脈硬化や老化を防いでくれるのです。

さらに肥満や生活習慣病の予防にも繋がります。

そのため、定期的に愛犬に与えることで、自然と健康維持に繋がるでしょう。

胃腸の調子を整えてくれる

4つ目は、「胃腸の調子を整えてくれる」という点です。

みかんにはセルロースという食物繊維が豊富に含まれており、胃腸の調子を整えてくれる作用があります。

ですが、何度もお伝えしている通り食物繊維は犬にとって消化が得意な成分ではないため、与え過ぎは下痢などを引き起こす原因にもなってまいます。

犬にみかんを与える際は、必ず適量の範囲内で食べさせるようにしましょう。

犬にみかんを食べさせる際の注意点

犬にみかんを食べさせる際の注意点

犬にみかんを食べさせる際の注意点は、以下の通りです。

  • 外皮・薄皮を取り除く
  • 食べやすい大きさにカットする
  • 完熟した状態のものを与える
  • 加工品は避ける

それでは、1つずつ詳しく解説していきます。

外皮・薄皮を取り除く

1つ目は、「外皮・薄皮を取り除く」という点です。

みかんの外皮にはソラレンという中毒性の成分が含まれており、誤って多量に摂取してしまうと嘔吐や下痢などの症状を引き起こす可能性があります。

また、みかんの薄皮には犬が消化を苦手とする食物繊維がたっぷりと含まれており、その割合はみかんの可食部における約60%を占めるほど。

そのため、犬にみかんを食べさせる際は、必ず外皮と薄皮の両方を取り除いた状態にしてから与えるようにしましょう。

食べやすい大きさにカットする

2つ目は、「食べやすい大きさにカットする」という点です。

みかんは糖分をたっぷりと含んでいるため、みかんを苦手としない犬にとっては食べやすい食材とも言えます。

そのため、噛まずに飲み込んでしまう場合も。

みかん自体は柔らかく食べやすい食材ではありますが、喉に詰まらせるなどの予想外の事故を防ぐためにも、必ず食べやすい大きさにカットした状態で与えるようにしましょう。

完熟した状態のものを与える

3つ目は、「完熟した状態のものを与える」という点です。

熟していない状態の緑色のみかんには、アルカロイドという成分が含まれています。

このアルカロイドは犬にってとても有害な成分であり、誤って摂取してしまうと嘔吐や下痢などの症状を惹き超す可能性があるのです。

そのため、犬にみかんを与える際は必ず完熟した状態のものを与えるようにしましょう。

加工品は避ける

4つ目は、「加工品は避ける」という点です。

みかんの缶詰・ゼリー・ジュースといった加工品には多量の砂糖が使用されている他、人工甘味料や着色料、防腐剤、香料といった犬に悪影響を及ぼす成分が多く含まれています。

加工品を与えてしまうと砂糖の過剰摂取になってしまうだけでなく、有害な物質まで多量に摂取してしまう恐れも。

もしみかんを加工した状態で食べさせたい場合は、みかんを絞って作った100%のジュースなどを与えるのがおすすめです。

その際もあげすぎには十分に注意しましょう。

まとめ

まとめ

犬にみかんを食べさせても良いのかについて、与える際のポイントや注意点を交えながらご紹介いたしました。

みかんには犬に悪影響を与えるような成分は含まれていないものの、外皮や薄皮は必ず取り除かなければならない他、加工品は避けるなど意識すべき点が多く存在します。

また、子犬や老犬、持病持ちのペットの場合は、あげる量などにも注意が必要です。

犬のエサやおやつとしてみかんを与える際は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。